一年の中で最も寒い2月になりました。どんなに寒い朝も、元気いっぱいに登園してくる子どもたちにエネルギーをもらっている毎日です。

毎年の事ですが年を越すと子どもたちの目覚ましい成長を、肌で感じられるようになります。どのクラスからも、お友だちとのふれあいを楽しむ様子や、助け合う姿が見られ、大きくなった歓びと自信に満ち溢れているのを感じます。

寒い中でも園庭遊びやお散歩に出掛けている様子は写真に収められ、保護者のもとに毎日届けられていますが、園内掲示で他のクラスのエピソードも皆さんに見ていただいています。その中でたんぽぽ組(0歳児クラス)の素敵なエピソードをご紹介します。

0歳児クラスは、ほとんどの子は1歳を迎えており、動きも活発になってきましたが、一番小さいお友だちはまだ動きも静かで、ハイハイもこれからです。それに気づいたお友だちが絵本を持って行き、ページをめくって置いてあげている姿の写真が掲示してありました。

こんなに小さくても優しい気持ちが育まれている事に心が温まります。年長クラスの子を持つお母様もその掲示写真の前で　『癒されますね』　と、目を細めながら見ていらっしゃいました。子どもたちは何気ない日常の中にこそ、心が動く瞬間があり、毎日の生活の中でお友だちの気持ちを感じたり、自分の想いを表現しながら、優しい心根が大きく育っていくのですね。目に見えて何かができるようになったりする事も嬉しい出来事ですが、生きていく上で本当に大切なことは、目には見えないものなのかもしれません。

子どもたちはどんな時も太陽のような存在となって、私たちの心を照らしあたためてくれていることに心から感謝し、目には見えない大きな成長をしっかりと感じながら春を待ちたいと思います。

（園長　矢野久美）